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設計者が使うCADCEUS


今回はマルマン株式会社にてゴルフクラブの設計を業務とされている長田氏に、CADCEUSをご採用いただき10数年ご使用いただいている理由やなどについて、お話を伺いました。

聞き手:日本ユニシス・エクセリューションズ(株) CADCEUS第一営業部 田中

 

設計者としてのこれからのキーワード

   
田中:
すでにCADCEUSを10数年ご使用いただいておりますが、これからの長田さんのキーワードは何でしょうか
 

長田氏:

ご説明風景ずばり、最適化です。実は最適化と一口に言っても非常に難しいのが現状です。

ゴルフクラブの世界では、解析の結果で最適解を得て、それをもとに設計をすればよいかというと、それだけではないのです。

手作りの伝統というものがあって、それを外すと必ず反発する層が出てくる。それに実際にクラブを振る人のイメージ、フィーリング、打ったときの音など、考慮すべきものは沢山あるんです。

いくら理論上優れたモデルを作っても、それをユーザに受け入れられなければダメなんです。そのあたりがこの業界の少し特殊なところですね。

いくら性能がよくても、この形は受け入れられない、ということがしばしば起きます。どうやって最適化を進めていけばいいか?まだまだ問題が山積みです。

それともうひとつは、クラブの性能をどのように解析で最適化していくか。

このヘッドの重心、芯をどこに持っていくか?こういう部分はいくら電卓を叩いても出てこないんですよ。それに慣性モーメントなどの運動特性の考慮。

そして、最近では高反撥という考え方が主流です。以前はヘッドは強く硬く、だったのですが、実はフェースが薄いほうがよく飛んだ、ということもありました。

それまでのヘッドは強く硬く、だったのですが、私たちは逆にフェースが薄いほうがよく飛ぶということを発見し、94年に世界で初めて実用化 したんです。

 
 
フェースをへこませて飛ばす、という発想を設計するためには、フェースだけじゃなくて、ヘッド全体の精密な解析が必要です。

過去の開発手法ではお手上げです。

ヘッドの3次元CAD化とCAE化が高反発クラブ造りの必須技術だったのです。今では常識みたいになっていることなんですけどね。

これまで、マルマンでは解析は研究者が行ってきました。実際に設計をしている私たちのところではこれから本格的に解析を使っていこうとしています。

 
解析結果
CADCEUSで作成した3次元モデルを
LS-DYNA(日本総合研究所)で解析
 
従来、設計者が解析を行っていなかった理由は、大きく2つあります。

最大の理由はコンピュータのソフト的・ハード的な制約です。解析は設計の仕事の一環としてやれるものではありませんでした。

もう1つの理由は、先に述べたように、まずはヘッドの意匠形状をデータとしてきちんと作り上げることが先決で、これがとても難しかった。つまり、解析のエキスパートが必要とする、自由曲面を作る部分で手間取っていた期間がかなりあり、なかなか設計者が解析しながら最適設計をすることができなかったんです。

創業当時、マルマンが考案して今や常識となっている各ヘッドの重心位置を統一する理論SPSS(Same Position Sweet Spot)にもこれからは最適化を利用していきたい。当時、マスタモデルは手で削って、重心位置を変えるためにもう少し削ろう、なんてことをしていましたが、これからはオプティマイザーを利用して目標の重心位置を実現していく。それがまず目先の最適化ですね。

次にはきっと解析による形状全体の最適化、今までにない形、性能のクラブを目指します。
 

今後のCADCEUSに期待すること

   
田中:
これからCADCEUSに期待することは何でしょうか?
 
長田氏:
われわれ設計者が最適なモデルを作成するために、ある程度の解析は設計者の手で行いたいんです。解析のエキスパートには、もっと高度な解析を任せることにして。

われわれの中である程度ベストなモデルができたものを、解析のエキスパートにまわしたい。概略設計から詳細設計まで解析をフル活用し、解析しつくされた設計をするのが目標ですから、今後必要なのは設計者が使える解析機能、これが一番です。

最適化設計は、自動車業界では着実に現実化している。われわれはこれから、解析を取り入れた最適設計を目指していくことが急務です。ややもすると、こんな大変なことやってられるか、なんてことになりかねないんですけどね。
   
田中:
短納期のために解析は必須ですね。そして設計者が使えないと意味がない
   
長田氏:
そうです。設計者が使いまわせる解析機能。そこが欲しい機能ですね。簡単な操作で高い解の精度

CADCEUSご利用風景やっぱり、今までにない性能に挑戦していきたいですからね。例えば、ヘッドのある寸法(5位?)をそれぞれ変数にして最もいい解析結果が出る組み合わせを探索する。まさしく最適化ですね。CADCEUSが持っているオプティマイザーでもすでに実現していると思いますよ(笑)

モデルが100個あったら、どれが最適解なのか。これは手作りの世界では判断できない。ここを解析を使ってわれわれが結果を出していかないといけない。

今、世の中で使われ始めた解析機能を利用した最適化エンジンもきっとどれも大して違いはないと思うんです。

100個のうち最適なのはどれか?解析を駆使しながら絞り込んでいく。職人技では不可能なこの部分こそ、これからの設計に要求される部分ではないでしょうか?

 
田中:
CADCEUSに希望する改善点は?
 
長田氏:
ここしばらくは金型中心に動いてきた感が強いですね。

ある意味、モデリング機能は成熟してきているのかもしれないんですが、小さな仕様改善にとどまっていて、大きな目玉になりうる改善が少ない。われわれ設計者にとっては、CADCEUSの最大の強みはモデリング力の強さなんです。

ご説明風景そして、今後期待したいのは解析機能との連携強化ですね。これからはとにかく短納期のために最適設計をしなきゃならない。そのために必要なのは使いやすい道具としての解析機能なんです。

バリバリ解析して、バリバリ変形させる。日本の製造業という意味でもこれからは金型の数を作って生き残るのではなく、解析を利用した高い技術の設計を目指して技術力でアジア諸国の生産力に対抗する道もひとつだと思うんです。

だから設計・解析機能が大切だと私は以前からユニシスさんに言っているんですよ。

   

ゴルフ業界の今後の展望と最新製品紹介

   

田中:

ゴルフ業界は最近どうですか?
 
長田氏:
そうですね。以前はゴルフをやっていたけど、今はね・・・というゴルファーがとても多い。もっとゴルフ人口が増えればいいんですけどね。でもこれからは年齢に関係なくプレーできるスポーツとして、年配層を中心にまだまだ広がりはあると思うんです。ですから年配者が気楽にプレーできるゴルフ場などが増えれば、勝機はまだまだありますよね。
 
田中:
あとは女子高生でしょうか(笑) 流行は女子高生から、ですから
 
長田氏:
彼女たちがゴルフ場にきてくれれば、ゴルフは一気に身近なスポーツになるかもしれない(笑)
 
田中:
最後になってしまいましたが、新製品についてお聞かせてください
 
長田氏:

EXIM 平成14年12月に発売いたしましたEXIM-エクシム-を紹介いたします。

 ■EXIMシリーズご紹介   こちら>>

EXIM


このシリーズはこれからのゴルフに求められるものを追求して設計しました。単に飛距離や方向性だけでなく、プレーヤーとクラブとのグッドコミュニケーションをキーワードに、飛距離決定の3要素「初速」「飛び出し角」「スピン量」をヘッドスピードごとに最適化しました。

ただ飛ぶのではなく、もっと遠くへ、もっと気持ちよくという快感のために、フィーリングの科学に注目しました。

プレジャーフィール設計、と名づけました、ソール面の一次固有振動数を4000HZ以上とすることで爽快な打球音と振動の衰減のコントロールを可能にしました。 設計者としておすすめしたい理由の1つがここにあります。

振動解析結果 

ぜひ、全国100箇所の練習場の試打クラブでお試しください。

  全国試打会情報 こちら>>

  全国EXIM試打クラブ 常設練習場情報 こちら>>

 
田中:
長田様、ありがとうございました。
ご期待にこたえられるように努力してまいります。

今後ともCADCEUSをよろしくお願いいたします。
 
「設計者が使うCADCEUS」はこれで終了です。
 

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