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ITものづくりスクール3次元教育システムの導入
 ―プラスチック金型設計技術者の育成をめざして― (第2回)


山崎国広氏
1981年に雇用・能力開発機構に入社。汎用機械がご専門ですが、主にマシニングセンターを使ったCAD/CAMシステムによる加工をてがけていらっしゃいます。
プラスチック金型設計、2次元金型設計システムを使ったCAD設計システムのカスタマイズなどを経て、現在は3次元金型設計システムによるセミナーの企画などを担当しておられます。

近畿職業能力大学校の
3次元CAD/CAMによる金型設計応用加工技術講習
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設計者と作業者の連携のためのシステム設計

 

プラスチック金型の設計においては上流からの製品図(プラスチック金型設計関連図)を受け、型設計、加工、組み立て、成形という工程を経て製作されます。

プラスチック金型設計設計関連図
プラスチック金型設計設計関連図
プラスチック金型設計設計関連図


上図のように、設計者がそれぞれの作業者との連携をしたシステム設計(チーム設計)の方法をとるにはそれぞれの立場における技能・技術を融合し、NC加工に対するプロセスや、成形品に対する技術の評価をできるだけ3次元上で評価ができるようなしくみにする必要があります。

そうすることによって加工に対しては技術に蓄積が進みより良い効果的方法を検討することができます。射出成形でできあがった製品を3次元デジタル的に予測したものと比較することで、製品形状評価がより具体的になります。

会社内で行われるように実際にチーム設計による方法をとりいれたものづくりが求められているのですが、図でもわかるように金型設計者は全ての状況を把握できるチームづくりをしなければなりません

それを実践的な製造現場のなかでやられるわけですが、システム上で予めデジタル化できるものはしておくことで、その後の流れをスムーズにし、具体的な処置や検討をすることができるようなシステムにすることが重要な点だと思います。

今回は限られた時間(60時間)の中で最大限効果を上げるために実際に金型を製作しながら、型構想の経過、経緯など製品形状、製品のもつ機能性を知ったうえで設計に取り組むことから出発し、3次元化されたモックアップ(樹脂を削りだしたもの)と2次元製品図を用意し、全体の流れがわかり易いように構成し、学習して頂くようにしました。

   
 
  3次元モックアップモデル
3次元モックアップモデル
     
  3次元粗加工後の素材
3次元粗加工後の素材
   
  スクールの内容は、それぞれモデリング、型設計・製図、CAM/NC、解析、成形の4つに分け脈絡をわかりやすくするため、共通のモデルを基にテキストを全て製作し、流れが理解しやすいようにしました。

スクール風景前回のスクールに応募された方は、設計のみ、加工のみ、モデリングのみ、成形業務 など 大変幅広く層が分かれましたが、基本的にいままでの設計製作法を変えていく手法をとらなければならいとことが解っていただけたのではないかと思います。

今私達の大学校では、製造企業の中で実践的なものづくりに対応できるようチーム編成による学習法を取り入れ、学生達に5人〜6人のグループを構成し、図面管理、工程管理、加工、組み立て、マニュアルづくりまで全ての工程を学生にやらせることで、きちっとしたもの(製品)つくることを主体にした実践教育を導入し、実施しています。

3次元CADによる設計手法はこれからの大事な要素でありますから、グラフィックの中身をシミュレートし、図面化し、実際のものに仕立てて行く。こういったやり方は社会の中でより実践技術者として、すぐに対応できるものと思っております。
   

優秀な技術者の手法を型設計にどんどん取り入れられるシステム

 

今回の教育用3次元金型設計システムは実際に設計製作の中で、優秀な技術者の方の手法を型設計の中にどんどん取り入れていくのに適しておりまさにこれからのツールと言えます。1つのメーカーのソフトだけで構築にしなかったのは、解析、CAD/CAMについては別々の企業のシステムを入れた方が専門的なユーザーさんと接している状況をスクールの皆さんに理解してもらえると思ったからです。

日本では従来、熟練技術者と設計者の技術が融和したものづくりをこれまでやってきた貴重な経験があります。これまでの方法を取り入れ、従来の金型設製作方法をデジタル化して、システム化したソフトであるところに注目し、今までのやりかたをそのまま技能の技術化へつなげるシステムであると思ったわけです。

専門的なソフトですから3次元モデル作成、型設計、解析、CAD/CAMソフトの全てに専門用語を非常に多く使っていますが、日本語的用語の使い方(例えば駒分割、水官など)は標準的で無理なく入り込めると思います。

だれにでも使えるソフトは実はだれにも使い難いソフトです。こういう実用的なツールはだれでも簡単に使えるソフトではありません。しかし、普段実際にものづくりをやっておられる方はあたりまえのことをひとつづつこなしておられるわけで、CAD設計ソフトを使うことで、繰り返したり、計算したりする部分を設計ソフトは自動的にやってしまいます。

製品形状がモデリングされた段階でできるだけ早期に情報を蓄積する。生産準備の段階で設計変更への対応、検討事項を織り込むようにすること(業務のフロントローディング)の推進を進めていく。これは金型製作には特に取り組んで欲しいことですが、現場においては、若年技術者の育成と熟年技術者の調和を早急に進めていく課題と思います。
 教育システムの構築にもこのような思いを込めて、ハードウエアー、ソフトウェアー、テキスト(教材作成)スクールの進め方に工夫をこらし実施しています。

是非とも、近畿職業能力開発大学校「ITものづくりのための3次元CAD/CAM/CAE」にご参加ください。

     
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